アナリティクス

2012年12月22日土曜日

ウードとリュート

ヨーロッパの「リュート」という楽器は、
アラビアの「ウード」から派生したそうだ。

リュートとウードは形状がそっくりだが、
大きく違うのはフレットの有無である。
リュートにはフレットがあるがウードにはない。
大雑把に言えば、ウードにフレットを取り付けたのが、
リュートと言っていいかもしれない。

リュートはヨーロッパの楽器であるから、
12音階で演奏される。
ゆえにフレットが付いていても問題ない。

一方、ウードはアラビア音楽を演奏する。
アラビア音楽は12音階では割り切れない
微妙な音程を使う。
フレットを付けてしまうとその微妙な音程を
表現しづらくなるのである。
ゆえにフレットなしのまま現在に至っていると考える。

2012年12月21日金曜日

バルバット

バルバット(古代ペルシャ)
   → ピパ(中国) → 琵琶(日本)
              → ティバ(ベトナム)

バルバット(古代ペルシャ)
   → ウード(アラビア) → リュート(ヨーロッパ)

ピパとピーパー

日本: 琵琶(ビワ)
中国: 琵琶 pipa(ピパ) → (ピーパー)
ベトナム: ty ba(ティバ)

中国の琵琶は進化している。

唐時代: 4弦5柱(撥)
清時代: 4弦14フレット(義甲)
1950年代以降: 4弦31フレット(爪/義爪)

現在の4弦31フレットの琵琶は
ピーパーと呼ばれる。
半音階を出せる。

真ん中のペダル

中2の娘が終業式で校歌のピアノ伴奏をした。
緊張して演奏を始めると、なぜか音が伸びない。
おかしい。

本人が足元を見ると、真ん中のペダルを踏んでいる。
ソステヌートペダルである。
すかさずダンパーペダルに踏みかえ、
あとは最後まで何とか乗り切った。

2012年12月20日木曜日

「KABE」

新曲「KABE」が完成した。

琵琶の進化

日本の琵琶も中国の琵琶も、
弦の数は4本が標準である。
しかし、フレットの数が違う。
日本の琵琶はフレットが4つ(4柱)~5つ(5柱)だが、
中国の琵琶にはフレットがたくさん付いている。

日本の琵琶はもともと中国から伝わったものである。
中国では多フレットに進化したものが、
日本では少フレットのまま生き延びたのだろうか。

茉莉花


「茉莉花(マツリカ)」は、中国の有名な民謡。
ジャスミンとも呼ばれる。
日本にも江戸時代に長崎経由で清から伝わった。

清朝から日本に伝わった音楽を、清楽(しんがく)という。
清楽は軽妙な通俗音楽が多い。

明朝からに日本に伝わった音楽を、明楽(みんがく)という。
明楽は明朝時代の荘重な廟堂音楽ないし雅楽で、
仏教の声明(しょうみょう)に器楽演奏を加えたような、
力強く荘重な音楽である。

2012年12月19日水曜日

歓声

家でアドリブの練習をしていたら、
「イェー!」という歓声が聞こえたので、
驚いて演奏をやめると、
そこには誰もいないのであった。
でも、確かに聞こえた。

2012年12月18日火曜日

タンプーラのフレーズ

タンプーラのフレーズ例。

2012年12月17日月曜日

茶道

茶道は日常生活の俗事の中に在する
美しきものを崇拝することに基づく
一種の儀式であって、
純粋と調和、相互愛の神秘、
社会秩序のローマン主義を
諄々と教えるものである。

茶道の要義は「不完全なもの」を崇拝するにある。
いわゆる人生というこの不可解なもののうちに、
何か可能なものを成就しようとする
やさしい企てであるから。

(岡倉覚三)

琴柱に膠す

琴柱(ことじ)に膠(にかわ)す

琴柱を膠で固定すれば、
調子を変化させることができないことから、
融通の利かないことをたとえていう。
(広辞苑)

2012年12月16日日曜日

ドローン

シタール奏者のラヴィ・シャンカールが
トリオで演奏している映像がある。
「シタール」「タンプーラ」「タブラ」という
3つの楽器による編成である。

ここで使われているタンプーラという楽器が面白い。
4弦で形はシタールに似ているが、
フレットや指板がないのである。
いつも解放弦をつま弾くだけで演奏する。
セットされている音程は単純だ。

第 1弦:G
第 2弦:C
第 3弦:C
第 4弦:C(Lower)

ルート音と5度の音だけを、
ずーっと「ビヨーン、ビヨーン」と鳴らしていて、
これをドローンと呼ぶらしいが、
その通奏低音のようなドローンの上に、
シタールがメロディを乗せて聞かせるというわけだ。

音楽はタンプーラの音程にしばられていて、
西洋音楽でいうところの転調はできない。
永遠に続くような曲想が多いのは、
ドローンにしばられているからであろう。

2012年12月15日土曜日

「越天楽」の笙


「越天楽」笙の譜面、あたま4小節。
これには驚いた。

ぼう (レミラシミファ#)
一    (シレミラシファ#)
乙    (ミラシレミファ#)
乙    (ミラシレミファ#)

( )内の構成音は低い音から。

MIDI規格

ローランドの創業者、梯郁太郎氏(82歳)が、
グラミー賞技術賞を受賞した。
デイブ・スミス氏と連名での受賞。
1983年に「MIDI規格」を作った功績が認められた。

MIDI規格は、規格が発表された30年前と、
ほとんど変わっていないと思う。
30年前の楽器やシーケンサーが、
今も楽々接続できるのは本当にありがたい。
規格はコロコロ変えるものでない。

2012年12月14日金曜日

タンプーラの調弦


第 1弦:G(5)
第 2弦:C(8)
第 3弦:C(8)
第 4弦:C(1)

シタールの調弦

(旋律弦)
第1弦:F(Lower)
第2弦:C(Lower)
第3弦:G(Lower)
第4弦:C(Double Lower)
第5弦:G(Lower)
第6弦:C
第7弦:C(Upper)

(共鳴弦)
第 1弦:C
第 2弦:B
第 3弦:C
第 4弦:D
第 5弦:E
第 6弦:E
第 7弦:F
第 8弦:G
第 9弦:A♭
第10弦:B
第11弦:C
第12弦:D
第13弦:E

---
(Raga yaman旋律弦)
第 1弦:G
第 2弦:D
第 3弦:F#
第 4弦:A#
第 5弦:D
第 6弦:D

2012年12月13日木曜日

シャンカールの娘たち

ノラ・ジョーンズはインド生まれのシタール奏者、
ラヴィ・シャンカールの娘である。
Wurlitzerを弾きながら歌う姿はなかなか魅力的だ。
Fender Mustangを弾きながら歌ったりもする。
ジャズというよりはカントリーな感じが強い。

もうひとりの娘はシタール奏者の
アヌーシュカ・シャンカール。
彼女もまた魅力的な女性である。
床に座ってシタールを演奏するである。

2012年12月12日水曜日

ギター

いい楽器を弾くのは楽しい。
弾きやすい上に、音がいいからだ。

久しぶりにフルアコを取り出して弾いてみた。
Gibson ES-175である。
オーディオ・システムで鳴らしても、
結構いい音がするのである。
フルアコならではの枯れた音が聴こえてくる。

しばらくギターを弾くのは止めていたが、
こんなの楽しいのだから再開することにしよう。

2012年12月9日日曜日

「KAKI」

新曲「KAKI」が完成した。

2012年12月6日木曜日

狂狷

【狂狷】きょうけん
[論語子路] 理想に走り、かたくななこと。
(広辞苑)