片頭痛の原因のひとつとして低気圧がある。脳の一部が気圧の変化を察知すると、交感神経が活発になって体の反応が敏感になり、痛みを感じる神経が刺激されやすくなる。また、低気圧では、空気中の酸素濃度が低下して血液中の酸素が薄くなってしまうため、血管を膨らませて酸素を行き渡らせようとする。こうした血管の膨張も神経を刺激して痛みを感じさせることもある。
梅雨の特徴である高い湿度も原因として挙げられる。湿度が高いと、汗が蒸発しづらくなって熱を放出できないため、体内に熱がこもってしまい、サウナにいるような状態になり血管が膨れる。血管の膨張によって、管のまわりに張り巡らされた痛みを感じる神経を刺激し、痛みを感じさせる。これまで、湿度よりも低気圧の方が片頭痛に悪影響を及ぼすとされていたが、海外の研究によると、高湿度の方が片頭痛を悪化させるようだ。
血管が老化して弾力性を失うと、痛みの神経を刺激するリスクが出てくる。