アナリティクス

2020年10月4日日曜日

立憲主義と民主主義

『この「人間の安全や命を侵してはならない」という原理を、社会の決まりの基本として確保しておかなければならない。そうでないと、民主主義という名の下に「全体の利益のためだ」と言って、やたらと個人の犠牲を要求するような政治体制がすぐできあがってしまう。だから、「生命の尊厳」や「所有権」を基本法の中で不可侵の権利として決定して、なるべく変えられないような制度にしておく。こういう考え方を、法学では「立憲主義」と言う。つまり、我々が普通「民主主義」の基礎だと思っている「人権の概念」は民主主義や多数決とは関係なく、むしろ「立憲主義」から来ているのである。』
(吉岡友治)