無理な姿勢や動作の後に急激に起こる腰痛が“ぎっくり腰(腰椎捻挫)”と呼ばれる。運動不足で腰部の筋組織や腰椎の関節が柔軟性を欠いて堅くなった状態のときに起こりがちである。デスクワークや車の運転で長時間の前屈み姿勢を続けたときなどにも起こることがあり、動作の開始時に急激な体の動きは避ける注意が必要だ。引っ越しや年末の片付けなどで腰部の筋肉が疲労した後にも急激な腰痛を来すことがあり“ぎっくり腰”の一種と言える。ぎっくり腰は、腰椎ヘルニアや脊椎管狭窄症の症状である下肢の痛みやしびれ等の神経症状はともなわない。
通常はコルセットなどで腰部を保護して休めば数日で治まることが多い。症状が軽減すればコルセットは外してできるだけ元の生活に戻すように心がける。予防的には普段から運動をする習慣をつけることが大切だ。