軟水と硬水の違いは、「硬度」の違いである。
硬度というのは、水1リットルあたりの
カルシウムやマグネシウムの含有量で、
WHO(世界保健機関)が定める基準では
硬度120mg未満が軟水、
120mg以上が硬水とされている。
カルシウムやマグネシウムの濃度が高い硬水は、
口当たりが重く苦みを感じる。
反対に濃度が低い軟水は、
まろやかな口当たりと
さっぱりとした風味が特徴である。
洗剤に含まれる水軟化剤は、
水中のカルシウムやマグネシウムを取り込んで、
水の硬度を下げ、洗浄力の低下を防ぐ。
かつて洗濯用合成洗剤には、
水軟化剤としてリン酸塩が配合されていた。
1977年以後、琵琶湖で赤潮が発生して、
リン酸塩の富栄養化が深刻な問題となり、
いまはほとんど使われていない。