アナリティクス

2012年6月4日月曜日

起業圧力

2012年6月3日の日経新聞に、
「企業を増やして雇用拡大を」というタイトルの
社説が掲載された。

「国内の事業所数は、バブル崩壊以降、減り続けている。
2009年は604万と、1991年の675万に比べ1割も少ない。
開業する企業の比率が廃業率を下回っており、
これを逆転させ、働く場を増やすことが急務だ」とある。

企業を増やすために、
政府は以下のような手を打つべきだと提案している。

1)規制緩和により医療、農業、環境、エネルギー分野への
企業の参入を促す
2)ベンチャー企業にお金が回りやすくする
3)例えばベンチャーへの投資を所得から控除できる条件を緩める

若年層の失業率が高まり続け、
家電メーカーのリストラ実施などで、
中高年の失業者も急増する状況にある。
一方で適材適所の転職はいまだに難しい。
これらを考え合わせると、巷には
起業せざるを得ない人々があふれていると考えられる。

日本ではベンチャーが育たないと言われきた。
しかし労働市場の起業圧力の高まりによって、
いよいよベンチャーの孵化が始まるのではないか。
孵化というのは一気に起こるものだから、
これからの日本は案外面白くなるかもしれない。