アナリティクス

2021年8月29日日曜日

狭窄症と排尿障害

『人は年をとると椎間板が変性し、椎間板の変性により生じた不安定性(背骨のぐらぐら)を食い止めようとして、黄色靭帯(おうしょくじんたい)が分厚くなります。それによって神経の通り道が狭められるために、中を通っている神経が圧迫されて腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)という病気になります。後ろからは分厚くなった黄色靭帯、前からは変性して突出した椎間板に押されているケースが多くみられます。下肢の痛みがあるときは、体を少し丸めて歩くと痛みが和らぎます。これは、背中を丸くすることにより黄色靭帯が伸ばされて薄くなり脊柱管の狭窄の度合いが緩和されるからです。スーパーでカートを押すと歩きやすいと感じている人もいるのではないでしょうか。

この病気の症状には、休み休みでないと続けて歩けない間欠跛行(かんけつはこう)や下肢の痛みのほか、排尿障害がおこることもあります。夜寝てから何回もトイレに起きる人や、最近トイレで尿の出る勢いが弱くなったと感じている人の中には、腰部脊柱管狭窄症が原因となっている場合もあります。

背骨の不安定性が生じると、脊柱管の狭窄へ進んでしまいます。日頃から「腰痛体操」を取り入れるなどして、腰を支える筋肉を衰えさせないこと、腰の周りの筋肉をよくストレッチすることが大事です。』