アナリティクス

2018年9月21日金曜日

ステンレスのさび

ステンレスは鉄とクロムの合金である。
クロムは鉄より錆びやすく、
空気中の酸素と結合して、
非常に薄い酸化皮膜(不動態皮膜)を生成する。
皮膜がステンレス表面を保護するのでさびにくい。
この皮膜は傷ついても周囲に酸素があれば
瞬間的に膜を再生する修復機能がある。

しかし、塩分でさびることがある。
塩分が水を含むと水溶液の状態になって、
塩素イオンがステンレス表面の不動態皮膜と
化学反応を起こして破壊し、
自己修復が間に合わずにさびていく。

次亜塩素酸ナトリウムを主成分としている
塩素系洗浄剤や漂白剤に含まれる塩素によっても、
ステンレスの表面の不動態皮膜が侵され
さびの原因となる。

もらいさびは2つの異なる金属を接触させた場合
その接触部から発生するさびのこと。
鉄とステンレスでは鉄の方がイオンになりやすいため
鉄からさびがでてステンレスに付着する。
鉄自身がさびるだけでなく、
ステンレス自身のさびにまで繋がる。